竜王戦開幕。
昨日も少し書いたが、将棋の竜王戦が開幕した。
現在4連覇中の渡辺竜王に、竜王を過去6期保持したことがある羽生名人が挑戦し、7番勝負を制した方が初代永世竜王となる。
その第1局が行われ、結果から書くと羽生名人が勝利した。
で、その将棋だが羽生の強さに驚くばかりの一局だった(以後、将棋がわからない人には辛いかもしれませんがご容赦を)。
中盤、陣形を固めた渡辺竜王が駒損覚悟の強引な攻めを敢行した。これは誰もが思いつく筋で(私ですら「こう指したら羽生はどうするんだ?」と思った)、角と金の交換で駒損にはなるが飛車が成り込めた局面では陣形の堅さが大きく渡辺優勢だと思った。
しかし、直後に羽生が渡辺陣に傷をつけてから受けに回る構想が絶妙で、渡辺が攻めあぐねる。
そして終盤。
羽生が角を切って詰めろ(相手が適切に受けなければ次に詰ましますよ、という手)をかける。
それに対し渡辺は詰めろを外しながら逆に詰めろをかける!
しかし羽生はさらにその詰めろを外しながら詰めろをかける!!
結局、この最後の詰めろで渡辺の勝ちは無くなり、その後数手指して渡辺が投了した。
この、羽生が角を切ってからの応酬は凄まじいものがあった。棋譜を見て、思わず「凄え・・・」と唸ってしまった。
対局後、渡辺は「駒損覚悟の攻め」の後に、羽生に受けに回られたのが予想外だと語ったそうだ。それで実際に困ってしまったのだから、羽生の構想力が渡辺を上回っていたということなのだろう。
これは渡辺にとっては「有利とされる先手番&得意の穴熊で負けた」以上にショックなのではないだろうか。
次の第2局は10月30・31日。
ここで羽生が連勝してしまうと、一気に7番勝負が終わってしまいそうな気がする。渡辺の巻き返しがあるのか注目したい。
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