伊藤直人引退に思う。

今日のＪＲＡ公式サイトで、調教師４名と騎手２名の引退が発表された。
調教師４名は定年、騎手の１人は調教師試験に合格した高橋亮で、これは以前から報じられていた。
ただ、もう１人の騎手の引退は今日になって知った。

伊藤直人である。

・・・誰だよそれ、と思う人がほとんどだろう。騎手生活１９年で１３７勝しかしていない、かなりショボイ騎手である。
しかし、私にとってはある馬との名コンビでボロ儲けさせてくれた騎手である。

その馬の名はスマートボーイ。
９７年から０４年までタフに走り続けたダート界の名脇役である。

その戦法は「何が何でも逃げる」というもので、出走したレースのほとんどで逃げの手を打っていた。
で、逃げ馬にはよくあることだが、負ける時は笑ってしまうくらいに惨敗した。
しかし、その次のレースではあっさりと逃げ切るなんてこともよくあった。
そして、その逃げ切った時はことごとく人気薄で、この馬の単勝を買い続けた私は何度も恩恵を受けることができた。このコンビは重賞５勝しているが、単勝１０倍超えや２０倍超えで勝った時の単勝は美味しかったなあ。
鞍上が超マイナーな伊藤直というのも人気薄に拍車をかけていただろうし、他の騎手のマークを緩くしていたというのもあるだろう。
本当に「スマートボーイ＆伊藤直」というのは名コンビだったと思う。

スマートボーイが引退した後も、私は「人気を落とした逃げ馬で穴を当てる」買い方で何度も儲けているが、これはこのコンビが教えてくれたことである。このコンビの馬券を取れなかったら、逃げ馬好きにはならなかっただろうなあ。

伊藤直は、引退後は関東の粕谷厩舎の調教助手になるらしい。
スマートボーイのような面白い逃げ馬を育ててくれることを期待します。