備忘録(その1)。
まず、話は2年前の4月にさかのぼる。
母にガンが発覚した。
それも、メインは大腸ガンだが、肝臓への転移も認められるというものだった。
なので、手術による治療は厳しく、薬(抗がん剤)による治療(今思えば“延命”でしかなかったわけだが)を行うことになった。
それからは、2~3週間に一回、2~3日の治療入院を行う日々が続いた。
頭髪はだいぶ抜けたし(ウィッグを買った)、体力も落ちたが、それでも治ることを信じて頑張った。
しかし、今年最初の入院となった1月4日、母が病院で倒れた。
その日も治療のために入院したのだが、夕方になって突然倒れ、心肺停止の状態になった。
その報せを父から電話で聞き、会社から急いで病院に向かうと、そこには人工呼吸器や点滴の管などをつけた母がいた。この時、心臓は動いていたが、意識は無かった。
それからは連日病院へ足を運んだ。病院が自宅から歩いて数分というのはこういう時ありがたい、なんてことを思ったりもした。
その後、心拍などは普通の数字に戻ってきたが、意識だけは戻らなかった。
この時期はそういう状態に少し滅入ってしまったりもしたが、大学の友人とのランチ会や、馬券購入など、「できるだけ普段通りの生活をする」ことを心掛けていた。
「実の母親がそんな状態なのに」と言う人がいるかもしれないが、そうでもしないとこっちが壊れてしまっていたような気がする。
そして、体調が落ち着いてきたということで、病院で検査を行った(それまでは、検査を行えるほどの体調ではなかった)。
結果、脳波が限りなく微弱である、つまり、ほとんど植物状態である、とのことだった。
それは意識の回復がほとんど望めない、ということでもあった。
最初の心肺停止の際に脳への血流が低下して低酸素状態が続いたのが原因と言われた。倒れてすぐに回復の処置はしてくれたので、病院側のせいではないとわかってはいたが、やるせない気持ちになった。
これがわかったのが1月12日の話である。
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