「馬券脱税問題」に思う（長文）。

今日は競馬以外では散髪してもらったり「ドラクエ７」で遊びまくったりしているぐらいで特に何も無い一日。
なので、先日のニュースの気になった話について書く。
そのニュースとは「馬券で稼いだ所得を申告しなかった男性に懲役１年が求刑された」というもの。

この男性は馬券を２８．７億買って３０．１億払い戻しを受けていた。つまり１．４億のプラスである。
しかし、検察は「当たり馬券の購入額」は１．３億だから、課税対象は「３０．１億－１．３億」で２８．８億と判断した。それを申告しなかったから脱税だ、というのである。
そして課税処分の金額は１０億円。
馬券の儲けは１．４億なのに、である。

いやもうマジで「バカじゃないの！？」としか言いようがない求刑である。

これは「収入を生じた行為のために直接要した金額」のみが必要経費として認められるからこうなるらしい。
つまり「当たり馬券は必要経費だけど、外れ馬券は必要経費じゃない」ということ。ＢＯＸ買いとかフォーメーション買いとかは全く無視した考えである。
ただ、現行の法律ではこういう解釈をされても仕方ないらしい。そういう意味では検察ばかりを責めるのもどうかとは思う。

個人的に検察よりも腹立たしいのは、「ＪＲＡがこの問題で弁護・擁護のコメントを一切出していない」ということ。
私が見逃しているだけなのかもしれないが、ＪＲＡの公式ページに何も載せていないのだからたぶん何も言っていないのだろう。

今回の件で最終的に最も困るのはＪＲＡである。
なぜなら「大口の入金（たとえ収支はマイナスでも）がバレると課税対象になる」→「大口の購入が控えられる」→「馬券の売上が落ちる」→（中略）→「中央競馬滅亡」となる可能性があるから。
大口の馬券購入はネット購入が多いと思う（競馬場ｏｒウインズに多額の現金を持って行くのはリスキーだと思う）のだが、それだと履歴が残ってしまう。今回の件で「大口でネット購入するのはやめよう」と思った人も多いのではないだろうか。

そういうわけで、ＪＲＡには今回の件で法改正などに積極的に取り組む必要があるはず。
なのに、ＪＲＡに動きがないのである。これが腹立たしいのですよ。「まだ求刑の段階だから」と甘く見ているのだろうか。
なんか、降着のルール変更もそうだけど、競馬に対するモチベーションを下げさせる出来事が続くんだよなあ・・・。そういう競馬ファンは多いのではないだろうか。

あ、最後に。
この件の判決は今年の５月２３日で、奇しくもダービーの３日前である。どういう判決になるのだろうか・・・。