すごく今更ながら藤田引退に思う。
そう言えばこのニュースを書くのをすっかり忘れていた。
先週の日曜に札幌で騎乗していたが、最後の騎乗後に騎手免許取消願いを提出してさくっと引退したらしい。
会見やセレモニーも無いというのも少し寂しい話だが、藤田らしい気もする。
藤田は私が競馬を見始めた頃の1991年デビュー。
デビュー年に重賞を勝ち、2年目にはG1(エリザベス女王杯@タケノベルベット)を制し、一躍一流騎手の仲間入りを果たす。
1996年にはフサイチコンコルドでダービーを制し、その後もシルクジャスティス@1997年有馬記念、シルクプリマドンナ@2000年オークス、ヒルノダムール@2011年天皇賞(春)を制すなど、トップクラスの騎手であり続けた。
あと、藤田は「好成績でかつフェアプレー」でないと取れない「特別模範騎手賞」を2回取った唯一の騎手で、これは武豊も成し遂げていない記録である。(て言うか、現役でこの賞を取ったことがある騎手は0人。)
近年の藤田は「エージェント制や大手クラブが強すぎて、このままでは日本の競馬はヤバイ」と著書で語っていた。その著書、「競馬界の真実」を書いたのは2年前だったが、この頃から今の競馬に対するモチベーションは無かったのだろう。
そういう意味では「いつ引退してもおかしくない状態」だったのかもしれない。
個人的な藤田の思い出はいくつかあるが、まずはフサイチコンコルドのダービー。
1番人気だったダンスインザダークをあっさり差し切った騎乗を見て、「武豊より先に藤田がダービー勝つのか~」と思った。
この頃の藤田は「マークした相手を倒す騎乗」をさせたら天下一品だった気がする。
次にシルクジャスティスの有馬記念。
私はエアグルーヴを応援していたが、グルーヴとマーベラスサンデーの叩き合いをさらに外からねじ伏せた騎乗に唸った。
でもジャスティス&藤田のコンビは、買えば来ない、買わないと来るという最悪の相性だった・・・。
それとシルクプリマドンナのオークス。
これは大学の後輩達と一緒に見に行き、初めて競馬場に来た後輩女子に「シルクプリマドンナという馬が強いよ」と教えて、きっちり勝ってくれて安心したのを覚えている。勝利騎手へのプレゼンターが松嶋菜々子だったのだが、藤田よりも圧倒的に背が高かったのもよく覚えている(笑)。
他にもいろいろあるがこれぐらいで。
乗り馬に恵まれればもっと活躍できる騎手だったと思う。こういう個性派の騎手が引退するのは寂しい。
この後どうするかは知らないが、お疲れ様でしたと言ってあげたいです。
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