西山三段奨励会退会ですって。
今朝、電車の中で知って「えっ」と思った話。
3月末まで将棋の奨励会(プロ棋士の養成機関)の三段リーグを戦っていた女性の西山三段が、奨励会を退会して女流棋士になることが発表された。
・・・と書いても、いまいちピンと来ない人が多いと思うので、説明する。
まず、西山は男性と一緒にプロ棋士(=四段)を目指して奨励会に在籍していた。
で、奨励会三段だけで構成される「三段リーグ」で戦っていた。2期前(1年前)にリーグ3位になり、次点を獲得していたが、先期はいまいちな結果だった。
そして今日の発表となった。
では「女流棋士になる」とは?という話だが、女流棋士というのは当たり前だが女性限定で、奨励会を勝ち抜いてなるものではない。
研修会という奨励会とは別の育成機関で一定の成績を収めたり、アマチュアとして女流棋士の公式戦に出て優秀な成績を収める、などが条件。まあ、早い話が「男性と一緒に戦うのは厳しいので、女性限定での棋士の仕組みを作りました」ということ。
で、西山は女流棋士として戦う道を選んだ、という話である。
正直、もったいないなあとは思った。
↑にも書いたが、西山は三段リーグであと一歩のところまで来たわけで、もう少しの運があれば史上初の「女性のプロ棋士(女流棋士ではなく)」誕生もあり得たはず。
あと、↑で女流棋士を「男性と一緒に戦うのは厳しいから」と書いたが、実は西山は「優秀な女流棋士枠」で男性の公式戦にも多く出場していて、結構勝っている。棋聖戦の予選では4人の男性棋士を破ったりもした。
まあ、そういう意味では無理して三段リーグを勝ち抜こうとするよりも、女流棋戦で頑張って、「優秀な女流棋士枠」で男性棋戦に挑む方が楽なのかもしれない。
でも、やっぱり西山には「史上初の女性プロ棋士」を目指してもらいたかったなあ・・・。
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