書籍・雑誌

「Nのために」。

先日「『銀河鉄道の夜』を借りた」という話を書いたが、その後も本を読みたくなってきた。
私が読みたい作家といえば湊かなえであり、今回は「Nのために」を借りた。

「Nのために」は4年前にTVドラマ化された作品であり、私には珍しく全話見た。
・・・なので、あらすじを大体知っているから読む気があまり起きていなかった。

ただ、ここまで「告白」「少女」「贖罪」と、湊かなえ作品のリリース順に読んできたので、順番通り「Nのために」を読むことにした。

普通に面白かった。

この作品も、湊かなえ作品のパターンである「登場人物ごとに深く掘り下げての章構成で、徐々に真相が明らかになる」というもの。
ただ、最終章で真相が明らかになるわけだが、なんだかんだでドラマ版をおぼろげに覚えていたので、真相を知っての衝撃は薄かった。そこはちょっと残念だったかも。

それにしても、(以下ちょっとネタバレ)あんな短時間でうまく辻褄を合わせられるものだろうか、そしてそれがバレないものだろうか、とは思うが、まあそこは「物語」なのでツッコんではいけないのだろう。(←何の話かは、読めばわかると思います。)

さて、湊かなえ作品のリリース順通りに読むのであれば、次は「夜行観覧車」である。
これもドラマ化されたはずだが、幸いにも見ていない。
近いうちに借りて読もうかと思います。

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「銀河鉄道の夜」を読んで。

一応、ネタバレ注意、と書いておく。
古典ではあるけれど。

先日「『銀河鉄道の夜』を借りた」という話を書いたが、ようやく読み終えた。
ストーリー自体は短いのだが、なかなか読み暇が無かったのよねえ。

まあ、ある程度のあらすじは知っていた上で読んだわけだが、

読み終えた後の切なさ、尋常じゃない。

簡単に書くと、いじめられっ子の主人公・ジョバンニとその友人カムパネルラ。
ふたりは突然銀河鉄道に乗って旅をし、いろんな経験をした、かと思ったら突然現実に戻り、実はカムパネルラは川に落ちて、(おそらくは)死んでしまっていたことを知る。
それまでの旅の中で「幸せ」についてふたりで考えていて、ジョバンニは「みんなの幸せの為ならば自分はどうなっても構わない」と思った矢先に友人の死(しかもカムパネルラは、まさに自分を犠牲にして友人を助けて死んだ)を知る、という衝撃の展開。
一人生き残ったジョバンニを思うと、なかなかの切なさである。

個人的には「みんなの幸せの為の自己犠牲」なんてのはクソみたいな考えだと思っている。
「自己犠牲」の結果で生き残った者たちが、心の底から幸せを感じられるわけない。

うちの息子もやがては「銀河鉄道の夜」を読むことがあるのかもしれない。
その時は、「自己犠牲よりも、『生き残ってなんぼ』だ」と教えてあげたい。
カムパネルラの生き方(死んだけど)は全否定したいです。親としては。

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「銀河鉄道の夜」を借りた。

今日は奥さんと息子達が帰京した。
向こうでは稲刈りを見たりして楽しんできた模様。よかったよかった。
上の息子は家に帰って来てからも遊び足りないようで、公園で一緒にボール蹴ったり、ラケットでボールを打ったりして遊んだ。うん、いつもの休日が戻ってきた感じです。

奥さん達が帰ってくるまでの午前中は、掃除したり図書館に行ったりして過ごす。
図書館は、息子が借りた絵本を返しに行ったというのもあるが、私がある本を借りたかったからというのもある。

その本は、「銀河鉄道の夜」。

言わずと知れた宮沢賢治の作品である。
なぜ今更これを借りたかというと、「少年ジャンプ」で連載されている「アクタージュ」という作品で「銀河鉄道の夜」を題材にしているから。そして、私自身が「銀河鉄道の夜」を読んだことが無いから。

「アクタージュ」は、今のジャンプの連載ではかなり好きな作品である。そこで「銀河鉄道の夜」を題材にしている以上、読んでおくべきだろうと思った。
あと、そもそも一回は「銀河鉄道の夜」をちゃんと読んでみたいと思っていたし。

というわけで、明日から通勤時は「銀河鉄道の夜」を読み耽ろうと思います。

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「告白」を読みました。

今日はゴールデンウィーク最終日。
しょっぱい試合を見せられたわけだが、それはどうでもよくて、今日はある小説を一気に読み終えた。

湊かなえ氏の「告白」である。

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1) 告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

著者:湊 かなえ
販売元:双葉社
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前々から「09年の『本屋大賞』1位獲得作」「2010年6月に主演:松たか子で映画化」ということは聞いていて、興味はあった。
で、先週の土曜日に「将棋世界」を本屋に買いに行ったら「『告白』文庫化!」のポップとともに平積みされていたので、勢いで買ってみたわけである。

その後、「ドラクエモンスターズ」に夢中になって(笑)なかなか読む暇が無かったが、今日になって味スタへ行くバス・電車の中で読み始めたら、ぐいぐい引き込まれていった。
結局、行き帰りでは読み切れなかったので、家に帰ってから最後まで読んだのだが・・・、あ~~~、これ以上は書けない。

以下、極力ネタバレに配慮して書く。




最後まで読んだ上で、凄く面白い作品だった(なぜ斜体にしたかは言わない)。
途中までは「人の考え方は様々だよね」という話なのだと思っていた。かつてセガサターンで人気があった「街」のようだ、とか思った。しかし、ラス(以下、自粛)。
ただ、嫌悪感を持つ人もいるだろう。それは否定しない。
さて「どう面白かったか」というのも書きたいが、それはネタバレに繋がってしまうので書かない。
ただ、私の性格を知っている人間であれば「ああ、こういうオチは好きそうだな」と思ってくれるはずである(笑)。

まあ、とりあえず、読め、と言いたい。

文庫版で619円(税込)だし、ブックオフならもっと安く買えるだろう。で、私と「告白」について語りましょう(笑)。

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