将棋

名人戦第4局。

続いて将棋の話。

今日は名人戦第4局2日目。
藤井名人(とその他七冠)が勝ってストレート防衛を決めるか、豊島九段挑戦者が勝って意地を見せるかという一局。

結果は豊島の勝利。

先手番の豊島が3手目に端歩を突いて藤井の攻めを誘い、藤井は堂々と攻めて行く。序盤から飛車・角・金・銀が交換される激しい展開になるが、豊島が少しリードして終盤に入る。その終盤で藤井に疑問手が出て、その隙を逃さずに豊島が中央から一気に攻め込むとそのまま押し切った。

豊島の「3手目での端歩突き」はなかなかの奇策だと思うが(先手番の得を活かせなくなる可能性もあるので)、結果としては上手くいった感じ。中盤での指し回しも力強く、いい勝ち方だったと思う。
逆に藤井は中盤での読みの精度が甘く、「らしくない」負け方という感じ。叡王戦で追い込まれているように、あまり調子がよくないのかもしれない。

というわけで豊島が1勝を返した。
もちろん、厳しい状況であることには変わりないが、「藤井相手の連敗を止めた」ということは今後のことを思うと大きい1勝である。
次の第5局は来週の26・27日。
ここは藤井の先手番になるが、ここを豊島が勝つようだとかなり混沌としてくる。
藤井がどう修正してくるかが楽しみです。


| | コメント (0)

名人戦第3局。

今日は名人戦第3局2日目。

藤井名人(とその他七冠)が勝って名人防衛に王手をかけるか、豊島九段挑戦者が勝って巻き返すかという一局。

勝ったのは藤井。

後手番の豊島が雁木(という囲いの名前です)に構え、それに対して藤井が積極的に動き、藤井は龍を作って優勢に。
その後は豊島も動いて局面を打開しようとするが、それを逆手に取られて、最終的にはド大差の形勢となって豊島が投了。「心を折った」と言ってもいいくらいの勝ち方だった。

豊島が選んだ雁木囲いは、数年前までは後手番の有力戦法の一つだったが、今回の藤井が採用した積極策が対策として優秀過ぎるなあと改めて実感。これ、雁木指す棋士が激減するのではないだろうか。

というわけで藤井が3連勝で名人防衛に王手をかけた。
次の第4局は豊島の先手番になるので、豊島には意地を見せてもらいたいのだけれど。

| | コメント (0)

叡王戦第3局。

そう言えば、先ほどのベレーザvs新潟レディースを見て驚いたのが、新潟のスタメンに川澄奈穂美がいたということ。

川澄と言えば2011年W杯優勝メンバーの一人である。そして現在の年齢は38歳。・・・よく頑張ってるなあ、と思った。

話は変わって将棋の話。
今日は叡王戦第3局。
藤井叡王(とその他七冠)と伊藤七段挑戦者の対戦成績はここまで1勝1敗。勝った方が防衛or奪取に王手をかける一局である。

勝ったのは伊藤。

先手番の藤井が角換わり(という戦法名です)に誘導し、伊藤は最近の流行形から外れた形で対抗。しかし、藤井が先攻して優位を築く。
苦戦の状況に陥った伊藤だが、飛車を見捨てての猛攻を敢行すると、持ち時間が少なくなった藤井が受けを誤り逆転。伊藤も持ち時間は少なくなったが、藤井の粘りを振り切り、きっちり寄せ切った。

これはかなり驚いた。
実は西が丘に行く前にABEMAで見た時点では藤井が優勢だったので、「これは普通に藤井が押し切るんだろうなあ」と思っていた。
ところがまさかの逆転である。伊藤やるなあ、としか言いようがない。
伊藤は叡王戦第2局で対藤井戦初勝利を挙げたばかりだが、一度勝つと流れは変わるものなのだなあとか思った。

というわけで伊藤が叡王奪取に王手をかけた。
藤井的には「先に王手をかけられる」こと自体が初めてだったりする。(後から王手をかけられて、最終局に持ち込まれたことなら1回だけある。)
そして次の第4局は伊藤の先手番。
同じ先手番だった第2局は、藤井の工夫が実らずに伊藤が完勝している。

・・・これは、藤井初失冠の危機かもしれない。

その第4局は5月31日(金)。
結構、間が開く。その間、名人戦は第3〜5局が行われる予定だが、第4局で終わってしまうかもしれない。
伊藤は「豊島先生、せめて第5局まで粘って下さい」と思っているだろうなあ。絶対言わないと思うけど(笑)。


| | コメント (0)

名人戦第2局。

今日は名人戦第2局2日目。

藤井名人(とその他七冠)が勝って開幕2連勝とするか、豊島九段挑戦者が勝って1勝1敗のタイに持ち込むかという一局。

勝ったのは藤井。

先手番の豊島が相掛かり(という戦法名です)模様の出だしから、前例の無い形に持ち込む。それに対して藤井は積極的に動き、中盤ではやや優勢に持ち込んだ。
しかし、その後豊島の飛車を無理やり奪いに行ったのがあまりいい構想ではなく、形勢は豊島寄りに傾く。
終盤に入り、両者持ち時間が少ない中でミスがいくつか出て混沌とした展開だったが、最後は豊島が受け損ねて藤井が寄せ切った。

藤井は勝つには勝ったが、中盤でのミスも多く、ちょっと「らしくない」将棋だった。先日の叡王戦第2局(vs伊藤七段)でも自爆気味に負けたし、少し不調なのかも。

とは言っても「藤井が開幕2連勝」ではある。
名人防衛に大きく前進したことには間違いない。
豊島も、第1局に続いて「勝てるチャンス」は来ていたわけで、「全く歯が立っていない」わけではない。
次の第3局で藤井の先手番をブレイクできればまだ望みはある。
名人戦をもう少し楽しみたいので、豊島には頑張ってもらいたいです。


| | コメント (0)

叡王戦第2局。

続いて将棋の話。

今日は叡王戦第2局。
藤井叡王(とその他七冠)が勝って防衛に王手をかけるか、伊藤七段挑戦者が勝って1勝1敗のタイに持ち込めるかという一局。

結果は伊藤の勝利。

角換わり(という戦法名です)のオープニングから、後手番の藤井が「サザンハヤクリ」という後手番専用の奇襲を仕掛ける。激しい流れになり、中盤までは互角の展開だったが、藤井が飛車をぶった切って決めに行ったのが勇み足で、一気に伊藤が優勢に。
守り切れなくなった藤井も攻め込むが一手遅く、最後は伊藤がきっちり詰まし切った。

藤井が「サザンハヤクリ」を選んだのはかなり意外で、実際に中盤まではいい勝負だったことを思うと悪くない選択だったと思う。今日のところは藤井の「攻め切れると思ったら踏み込む」というポリシーが悪い方に出てしまった感じ。珍しい負け方ではあるが。

というわけで1勝1敗のタイになった。
そして、伊藤としては「vs藤井の連敗」を11で止める一局となった。今日、「藤井相手でも勝てる」ことを味わえたというのは凄く大きいことではないかと思う。

今後の叡王戦が楽しみになりました。


| | コメント (0)

名人戦第1局。

今日は名人戦第1局2日目。

藤井名人(とその他七冠)に豊島九段挑戦者が挑む七番勝負である。

その第1局は藤井の勝利。

開始早々に後手番の豊島が趣向を凝らした手順で定跡を外し、両者の飛車と角が飛び交う派手な展開に。
そして、中盤で少しずつ豊島が有利になって終盤を迎えるが、豊島が攻め方を誤り、藤井が凌ぎ切る。最後は反撃に出た藤井が一気に寄せ切った。

豊島からすれば、後手番で勝つ千載一遇のチャンスだった。
終盤でのミスは、もう少し時間が残っていれば読み切れたのかもしれないが、そこまでで優勢を保てていたのはたくさん持ち時間を使ったからなので、それは仕方ないのかもしれない。

ただ、こう言ってはなんだが、伊藤七段よりは藤井と勝負形に持って行けている。
次の第2局は豊島の先手番になるが、ここで豊島が勝てれば面白い七番勝負になりそう。


| | コメント (0)

叡王戦第1局。

続いて将棋の話。

今日は叡王戦第1局。
藤井叡王(とその他七冠)に伊藤七段が挑戦する五番勝負である。
伊藤はこの数ヶ月で竜王戦、棋王戦に続いて3回目の挑戦になる。まだ21歳でこれだけタイトル戦に出られるというのは普通に凄いことだと思う。
・・・まあ、同じ学年に「化け物」がいるのが不運なんだけどさあ・・・。

さてその第1局は化け物、じゃなかった藤井が勝利。

先手番の藤井が角換わり(という戦法名です)に組み、伊藤が受けて立つ。伊藤は定跡形を外した陣形に組み、中盤までは互角の展開。
しかし、中盤の手が広い局面で伊藤に緩手が出て、それを逃さない藤井ではなく、一気に形勢が開く。そしてそのまま藤井が寄せ切った。

うーむ、先手番の藤井に対して中盤まで互角に持ち込めるのは充分凄いのだが、そこからの精度がケタ違いなんだよなあ・・・。

というわけでまずは藤井が1勝。
叡王防衛に向けてまずは好スタートを切った。
「藤井vs伊藤のタイトル戦」はこれまで2回ともストレート決着なのだが、せめて今回は伊藤に1勝くらいはしてもらいたいのだけど・・・。


| | コメント (0)

今更ながらNHK杯将棋トーナメント決勝。

今朝は出社日。
自宅から田端駅まで歩いている時に、前方からの強風が凄過ぎて呼吸が苦しくなったのには参った。
マスクをしているからだとは思うが、一瞬だけ死ぬかと思ったよ・・・。

今日は他に何も無い一日だったので、昨日書き忘れた将棋の話。

昨日は棋王戦第4局が行われたが、午前中にはNHKのEテレでNHK杯トーナメント決勝戦、藤井八冠vs佐々木勇気八段(昨年、王位戦&棋聖戦の挑戦者になったのは佐々木大地七段)が放映された。
NHK杯は収録なので、タイトル戦で指している棋士がNHK杯に出てくる、というのはあり得る話だったりする。

その決勝戦は佐々木が勝利。

先手番の佐々木の角換わり(という戦法名です)を藤井が受けて立ち、佐々木は持ち時間をほとんど使わずにどんどん進んで行く。間違いなく研究手順なのだろう。
中盤で藤井が最善手を指さなかったので形勢が佐々木に傾く。
しかし、終盤で佐々木が攻め方を誤り、藤井に攻めのターンが回る。そこからは藤井が怒涛のカウンターで攻めまくり、AIの形勢判断的には「藤井必勝」に近いところまで行った。
しかししかし、最終盤で藤井が角を中央に成ったのが大悪手で、いきなり「佐々木必勝」になってしまう。こうなると佐々木も間違えず、最後は粘った藤井が諦めて投了した。ちなみに藤井の大悪手は、角が成る位置が一つ斜めだったらそのまま藤井が勝っていたらしい。

これはテレビでリアルタイムで見ていたが、「藤井もこんなミスするんだなあ」とは思った。
こういう「1本しか無い勝利への道」は踏み外さない棋士だと思ったが、考慮時間が短い対局(NHK杯は持ち時間を使い切ったら1手30秒以内に指さないといけない)だとさすがの藤井も間違えることがあるんだなあ。

佐々木は16歳1ヶ月でプロデビューしており(現在29歳)、将来を有望視されながら大きい活躍ができていなかったが、今回のNHK杯優勝(しかも藤井を破って)は自信になるはず。
タイトル戦挑戦は未経験なので、今年は頑張って欲しいです。

| | コメント (0)

棋王戦第4局。

続いて将棋の話。

今日は棋王戦第4局。
藤井棋王(とその他七冠)が勝って実質ストレート防衛を決めるか、伊藤七段挑戦者が勝って巻き返すかという一局。

結果は藤井の勝利。

後手番の藤井がまさかの角換わり(という戦法名です)を拒否してからの「村田システム」採用という、全ての将棋ファンが驚く展開に。
中盤は互角の展開だったと思うが、村田システムから組み替えて矢倉の堅陣を築いた藤井の構想が巧みで、そこから強気の攻めに出た藤井が優勢に。そしてそのまま一気に押し切った。

まず、「藤井が後手番での角換わりを拒否した」というのが何気に衝撃だったりする。実は、藤井はデビュー以来一度も拒否したことが無い棋士で、その藤井ですら拒否するということは「角換わりの後手番は受けて立つものではない」という事実を裏付けている。
そして、「藤井が村田システムを採用した」というのも衝撃だった。まあ、藤井自身が村田システムに苦しめられたことがあるので、その優秀性は身をもって理解しているはず。しかし、タイトル戦で採用するとは思わなかった。考案者の村田六段も喜んでいることだろう。

というわけで終わってみれば藤井が3勝1持将棋(引き分け扱い)でストレート防衛を達成。
「持ち時間が短い将棋なら伊藤もチャンスあるも」と思ったが、そんなものは無かった。

この後の藤井は豊島九段との名人戦が控えている。
・・・豊島、せめて1勝はしてくれ・・・。


| | コメント (0)

棋王戦第3局。

続いて将棋の話。

今日は棋王戦第3局(実質第2局)が行われた。
藤井棋王(とその他七冠)が勝って棋王防衛に王手をかけるか、伊藤七段挑戦者が勝って1勝1敗(と1引き分け)のタイに戻すかという一局。

結果は藤井の勝利。

先手番の藤井の角換わり(という戦法名です)に伊藤が受けて立った序盤。藤井が最新の流行形から少し変化した形に組み、速攻を仕掛ける。おそらくは伊藤の研究を避けてきたのだと思う。そこからは未知の局面が続くが、後手番の伊藤も馬を作って自陣に引き付け、後手番にしてはまずまずの展開に持ち込んだ。
しかし中盤に入って藤井がその馬を目標に攻め込むと、伊藤が対応を誤って藤井が優勢に。そして飛車をぶった切って一気に攻め込むとあっという間に寄せ切ってしまった。

いやもうなんなの、と言いたくなるくらいの藤井の強さ。
「伊藤の研究を外す」ということは未知の局面が続くわけで、藤井がミスすることも当然考えられるわけだが、そういうところで間違えないんだよなあ・・・。
伊藤も中盤までは食らいついていたのだけど、結果的には藤井陣に攻め込む余裕も無いままに押し潰されてしまった。悲しい話だが、中盤力の差を感じる。

というわけで藤井が2勝(&1引き分け)で棋王防衛に王手をかけた。
伊藤は次の第4局は先手番なので、せめて一矢報いて欲しい。竜王戦に続いてストレート負けでは今後に響きそうだし。


| | コメント (0)

より以前の記事一覧